Villageナビシニアの住まいコラム
暮らしの安全・防災

シニアの賃貸で介護ベッド事故を防ぐ|手すり・すき間・電源の確認

介護ベッドは、本人に合う機種を正しく組み合わせ、設置後もすき間と電源を確認して使うことが大切です。手すりを付ければ必ず安全になるわけではありません。 ベッド本体、マットレス、サイドレール、ベッド用手すりの組み合わせによっては、頭や首、手足が入るすき間ができます。電動で背や高さを動かすと、手やコードを挟む場所も変わります。 たとえば、夜中に手探りでリモコンを探しながら動かす場面や、掃除後に手すりを戻し切れていない場面は注意が必要です。家族だけで部品を足したり位置を変えたりせず、福祉用具専門相談員やレンタル事業者へ確認します。 確認する順番は、機種と部品、四つのすき間、動かす前の周囲、電源、毎日の変化です。本人の体格や動きが変わったときも、同じ組み合わせを使い続けてよいか相談しましょう。

搬入前に機種・部品・部屋の動線を一緒に決める

介護ベッドは、本体だけでなく、マットレス、サイドレール、ベッド用手すりなどを組み合わせて使います。消費者庁は、組み合わせによってはすき間が大きくなり、頭や首、手足が入り込むと注意を呼びかけています。

家族が別の製品の手すりを流用したり、幅が合わない部品を追加したりせず、指定された組み合わせを確認します。古い製品は安全対策部品の有無もレンタル事業者や製造事業者へ尋ねます。

搬入前には、玄関から寝室までの幅、ベッドを置いた後の通路、車いすや歩行器の向き、介助する人が立つ場所を測ります。非常口や扉、収納をふさがない配置にします。

賃貸では床や壁への固定、コンセントの使用、搬入経路に管理上の条件がある場合があります。管理会社へ確認し、床の保護方法や共用部の養生も事前に相談してください。

四つのすき間を本人の姿勢で確かめる

見る場所は、①手すりの中、②手すり同士の間、③手すりとヘッドボードの間、④手すりとマットレスやベッド本体の間です。枕や布団で隠れている部分も、明るい時間に確認します。

NITEによると、介護ベッド周りのすき間に頭や首、手足を挟み、窒息や骨折につながる事故があります。2026年9月の公表資料では、2016年から2025年までに介護ベッドのすき間に挟まるなどの事故が43件通知されたとされています。

本人が寝返りをする、起き上がる、端へ寄る、足を下ろす姿勢を専門職と確認します。体格、麻痺、関節の動き、認知機能によって危険な場所は変わるため、数字だけで自己判断しません。

すき間を埋める部品やカバーが必要な場合も、毛布や自作の板で代用せず、対応部品と取付方法をレンタル事業者へ確認します。掃除やシーツ交換の後は、手すりが確実に固定されたか見直します。

背上げ・高さ調整の前に手足と周囲を見る

電動操作の前に、本人の手足、介助者の指、衣類、寝具、テーブル、コードが可動部へ入っていないか確認します。本人へ「今から背を上げます」と声をかけ、動きを見ながら少しずつ操作します。

リモコンは、寝た姿勢で無理なく届き、手すりの外へ腕を出さずに取れる位置へ置きます。誤って押し続けないよう、使わない機能のロックや保管方法を取扱説明書と事業者へ確認します。

夜は足元灯を使い、手探りで操作しないようにします。家族が代わりに動かすときも、本人の手が手すりを握ったままではないかを見てからボタンを押します。

異音、急な停止、傾き、操作と違う動きがあれば使用を止めます。自分で分解、注油、配線の修理をせず、機種名と症状を伝えてレンタル事業者や製造事業者へ連絡します。

電源コードは踏まない・挟まない・束ねない

電源コードをベッドの脚や可動部の下へ通すと、上げ下げや移動で傷つくおそれがあります。プラグからコンセントまで目で追い、家具で挟まず、人が歩く場所にも出さない配線にします。

NITEの介護ベッド注意資料は、電源ケーブルやプラグの破損によるショート、発火、発煙にも注意を促しています。焦げたにおい、変色、熱、傷があれば、操作を止めて電源の扱いを事業者へ確認します。

たこ足配線や、定格の分からない延長コードを安易に使いません。必要なコンセント位置が遠い場合は、管理会社と福祉用具専門相談員に配置を相談し、電気工事が必要なら資格のある事業者へ依頼します。

停電時に手動で戻せるか、バッテリーがあるかは機種で異なります。説明書の非常時手順を家族と確認し、無理にベッドを動かさず、レンタル事業者の緊急連絡先を見える場所に置きます。

設置後は毎日・毎月・変化時で確認先を分ける

毎日は、手すりの固定、すき間、コード、リモコン位置を見ます。掃除や寝具交換の後は配置が変わりやすいため、本人が横になる前にもう一度確かめます。

毎月は、説明書に沿ってねじの緩み、異音、マットレスのずれ、部品の傷を確認します。点検方法や頻度は製品ごとに異なるので、契約時の説明とレンタル事業者の定期点検を優先します。

本人の体重、姿勢、寝返り、立ち上がり、理解力が変わったときは、機種や手すりの組み合わせを再評価する時期です。介護支援専門員、福祉用具専門相談員、医療・介護職へ相談します。

決め手は、本人の姿勢で危険なすき間がなく、操作と移乗が無理なくできることです。保留点は、停電時の動かし方、故障時の連絡先、部品交換の範囲です。住まいを比べるときは、ベッドを置いた後の通路とコンセント位置を現地で確認しましょう。

まとめ

介護ベッド事故を防ぐには、指定された機種と部品を組み合わせ、手すりの中・手すり同士・ヘッドボードとの間・マットレスとの間のすき間を確認します。電動操作の前は手足とコードを見て、異音や傷があれば止めます。本人の動きが変わったときも、レンタル事業者や福祉用具専門相談員へ再確認してください。賃貸では、搬入経路、通路、コンセント、床の保護を管理会社と事前に相談します。

よくある確認事項

手すりを多く付ければ安全ですか?

一概には言えません。組み合わせや位置によって危険なすき間ができることがあります。本人の姿勢を見ながら、福祉用具専門相談員やレンタル事業者に指定部品と位置を確認してください。

すき間を毛布や自作の板で埋めてもよいですか?

自己判断の代用品は外れたり別の危険を生むことがあります。機種に合う対策部品、カバー、取付方法を製造事業者またはレンタル事業者へ確認してください。

ベッドから異音や焦げたにおいがするときは?

操作を止め、分解や修理をせず、本人の安全を確保してレンタル事業者へ連絡します。煙や火が出ている場合は安全な場所へ移動し119番へ通報してください。

参照情報

NITE|高齢者の製品事故(製品安全情報マガジン Vol.509)確認日:2026-10-11
NITE|介護ベッドの事故に注意しましょう確認日:2026-10-11
消費者庁|介護ベッドと柵や手すりとの間に首などが挟まれる事故に注意確認日:2026-10-11
NITE|介護ベッド サイドレールのすき間に首が挟まれる確認日:2026-10-11

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