Villageナビシニアの住まいコラム
住み替え

シニアの引越しで薬を切らさない|お薬手帳・転院・保管の準備

引越しで薬を切らさないためには、荷造りより先に「残りの日数」「次回の受診日」「転居先の受診先」を決めます。薬を多めにもらえるかは自己判断できないため、転居日が決まった段階で、かかりつけ医と薬剤師に相談してください。お薬手帳や薬の説明書をまとめ、薬は引越しトラックではなく本人が持ち運ぶのが基本です。引越し前、当日、引越し後の順に確認すれば、慌ただしい中でも飲み忘れや二重服用を防ぎやすくなります。

引越し2〜4週間前は、残薬と受診予定を一枚に書く

最初に、毎日飲む薬、必要なときだけ使う薬、注射薬、目薬、貼り薬を全部集めます。薬袋やお薬手帳を見ながら、薬の名前、飲む時間、残りの日数、処方した医療機関、受け取った薬局を一枚に書きます。家族が手伝う場合も、錠剤の見た目だけで判断せず、薬袋の表示と照らしてください。

次に、転居日と現在の薬がなくなる日を比べます。引越し直前や連休中に切れそうなら、早めに医療機関へ連絡します。受診日を変えるか、転居先へ渡す診療情報提供書などが必要かは、病気と治療内容で異なります。薬を余分に飲んだり、回数を減らしたりせず、医師または薬剤師に確認してください。

電話では「○月○日に転居し、手元の薬は○日分です」と伝えると話が早く進みます。インスリンなど温度管理が必要な薬、向精神薬など取り扱いに注意が必要な薬、定期的な検査が必要な薬がある人は、その薬を最初に相談します。

お薬手帳は一つにまとめ、紙の控えも用意する

お薬手帳には、複数の医療機関から出た薬、アレルギー歴、副作用歴などを確認する手掛かりがあります。冊子が複数あるなら、古いものも捨てず、現在使っている一冊と一緒に持参します。電子版を使っている人は、引越し当日にスマートフォンの電池が切れても確認できるよう、現在の薬の一覧を紙でも用意すると安心です。

マイナ保険証を使い、情報提供に同意すると、対応する医療機関や薬局で過去の薬剤情報を確認できる仕組みがあります。ただし、一般用医薬品などは登録されない場合があり、すべての薬を自動で把握できるわけではありません。市販薬、健康食品、サプリメントも自分の一覧へ追加してください。

新しい医師や薬剤師に伝える物は、マイナ保険証などの資格確認書類、お薬手帳、薬そのもの、薬の説明書、検査結果や紹介状です。薬の写真だけでは規格や飲み方が分からないことがあるため、元の薬袋を残します。

引越し当日は、薬を『すぐ使うバッグ』へ入れる

薬は段ボールに詰めず、本人または家族が持つバッグへ入れます。一日分だけ別にせず、引越し当日と翌朝に使う分を含めて、元の容器や薬袋のまま運びます。飲む時間ごとに一包化されている場合は、日付や服用時点の印字が読める状態を保ちます。

一般に薬は高温、多湿、直射日光を避けますが、保管条件は薬ごとに違います。冷蔵が必要と言われた薬も、凍結させてよいとは限りません。保冷剤へ直接触れさせるか、何時間運べるかなどは、事前に薬剤師へ聞いてください。車内や窓際へ放置しないことも大切です。

当日は予定がずれやすいので、服用した時刻を紙かスマートフォンに記録します。家族が薬を渡した場合も同じ欄へ書きます。『まだ飲んでいないと思った』という二重服用を避けるには、担当を一人に決め、飲み終えた袋をすぐ捨てずにその日の確認用として残す方法があります。

転居先では、薬がなくなる前に受診先と薬局を確認する

転居先の医療機関や薬局は、厚生労働省の医療情報ネット(ナビイ)で、診療科、診療日、提供するサービスなどから探せます。候補を見つけたら、通院中の病気に対応できるか、初診の予約が必要か、車いすや歩行器で入れるかを電話で確認します。ウェブ上の情報だけで受診可能と決めないでください。

初回受診は、薬がなくなる日の直前を避けます。紹介状が届いていない、検査が必要、休診日だった、といった場合に備えて余裕を持ちます。処方内容を変える必要があるかは新しい医師が判断します。以前と同じ商品名の薬がない場合も、自己判断で別の薬へ替えず、薬剤師に相談します。

住み替え後は、薬を置く場所も決め直します。台所の蒸気が当たる場所、浴室の近く、直射日光が入る窓辺は避けます。薬ごとの保管指示は薬袋、添付文書、患者向医薬品ガイドで確認し、分からないときは処方した医療機関か薬局へ尋ねてください。

まとめ

引越しで薬を切らさない決め手は、転居日の2〜4週間前に残薬を数え、現在の医師・薬剤師と転居先の受診予定をつなぐことです。お薬手帳は一つにまとめ、紙の薬一覧も用意します。当日は薬を本人が持ち、保管条件を守ります。保留点は薬ごとの処方日数、紹介状の要否、温度管理です。これらは自己判断せず、まず現在の医療機関と薬局へ確認してください。

よくある確認事項

引越し前に薬を多めにもらえますか?

薬の種類や受診状況で異なります。自己判断で日数を変えず、転居日と手元の残薬日数を医師・薬剤師に伝えて相談してください。

お薬手帳は電子版だけでも大丈夫ですか?

電子版は便利ですが、電池切れや通信状況に備えて、現在の薬の名前・規格・飲み方を紙でも持つと安心です。薬袋や説明書も残してください。

薬を引越し業者の段ボールに入れてよいですか?

すぐ使えず、高温になる可能性もあるため、本人か家族が持つバッグへ入れます。温度管理が必要な薬は、事前に薬剤師へ運び方を確認してください。

転居先の病院や薬局はどう探しますか?

厚生労働省の医療情報ネット(ナビイ)で候補を探せます。診療内容、初診予約、移動のしやすさは受診前に電話で確認してください。

参照情報

厚生労働省 医療情報ネット(ナビイ)の使い方確認日:2026-10-13
厚生労働省 医療DXについて よくあるお問い合わせ確認日:2026-10-13
厚生労働省 電子処方せん 国民向けQ&A確認日:2026-10-13
日本薬剤師会 医薬分業Q&A確認日:2026-10-13
PMDA 医療用医薬品 添付文書等情報検索確認日:2026-10-13
日本製薬工業協会 くすりの使用期限と上手な保管方法確認日:2026-10-13

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